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フクダコーリン Accumil N モニタについて

2023/06/01 – 2023/03/03 神戸で日本麻酔科学会第70回学術集会が開催されました.
paperChart にかかわっておられる先生方や,協力してくださる企業の方ともお話させていただきました.

フクダコーリン株式会社が販売する Accumil N モニタについて,データ取得モジュールの公開を希望する声がありましたので,まずは Accumil N 用のデータ取得モジュールを公開することにしました.他の機器のモジュールは,今後順次公開予定ですが,実際にモジュール自体は作成できていますので,管理人 斎藤までメールいただければ,直接お渡しすることも可能です.

フクダコーリン株式会社から,生体情報モニタ Accumil Nシリーズ を paperChartに接続するためのモニタの設定方法を記載した資料を提供していただきました.ご厚意に心から感謝いたします.
Accumil N/Nコンパクト/ePMシリーズ設定資料 をクリックしてダウンロードしてください.

Accumil 用のモジュールは,Accumil.zip をダウンロードしてください.zipファイルを解凍すると paperChart フォルダと,その下に BIN, CONF フォルダが作成されますが,解凍したpaperChartフォルダの構造のまま,既存のpaperChartフォルダに コピーしてください.フォルダの構成を理解しておられる方は,Accm20230603.zip をダウンロードし,必要なフォルダに配置してください.

まず,Accumil の設定で最低限必要な項目を設定します.
設定ファイル paperChart\CONF\monitors\Accumil.txt (以下Accumil.txtと表記)をエディタで編集します.paperChartのマニュアルにもありますが,編集にはエディタ(メモ帳など)を使用します.個々の環境で,変更すべき部分を以下に示します.

【Accumil.txt】
// 
// フクダコーリン Accumil N データ収集モジュール
//
ListenPort=4601      // Accumil モジュールの待ち受けポート
Startup=Show         // Show|Visible or Hide ... NVから起動した場合の表示モード 

// 測定された項目の単位は,OBX-6に単位が記述されており,

最低限設定が必要な項目は,ListenPort=4601 の部分です.この部分は,Accumil N モニターの 通信設定で指定した値としてください.Accumil は,計測したデータを外部機器に,ネットワーク経由で出力しますが,その際に,サーバアドレスには,paperChart が動作するPCの IPアドレスを設定し,ポート番号には,2000以上の任意の番号を指定します.モニターで設定したポート番号と,Accumil.txt の ListenPortは同一の値にする必要があります.
その他, Accumil側で,数値出力の出力形式をHL7と設定し,出力間隔を最短の10s としてください.
波形データは,使用しない設定としてください.Startup=Show は,安定して動作するまでは指定しておくことをお勧めします.正しく動作することが確認出来たら,この行はコメントアウトしてください.

ここまでの準備ができたら,paperChart\BIN\monitors\Accm.exe をダブルクリックして直接起動します.

プログラムが起動します.ステータスバーにこのプログラムが動作する IPアドレスと,受信のための ポート番号が表示されますので確認してください.「Open」ボタンを押して,データ収集を開始します.最初の起動時には,Windows Defender から以下の警告メッセージが出ることがあります.

かならず「アクセスを許可する」を選択してください.モニターの設定が正しく,きちんと接続されていれば,この状態で,モニターからのバイタルサインを受信し,ウィンドウ上にデータが表示されます.ここまでの作業が確認できたら,「Close」ボタンで受信を中止し,「×」ボタンで終了させてください.

続いて paperChart 起動時に,自動起動するための設定を行います.
paperChart が起動する時,paperChart\CONF\dircnf.txt を参照しモジュールを読み込みます.
初期設定の paperChart の dircnf.txt では,140行目付近に一行追加します.

command
{
    new
    {
        //beginCommandNewDefinition (do not touch this bookmark line)
        module = monitors\dumb.exe /std_arg/ ;  // ここは環境によって異なります
        //endDefinition (do not touch this bookmark line)
        module = monitors\accm.exe /std_arg/ ;  // ここを追加 
        button
        {
            sheet = 記号 薬剤 属性 コメント ;
            left = 2310;
            right = 2508;
            top = 1790;
            bottom = 1840;
            background_color = 240 240 240;
            symbol = color 0 104 64;
            symbol = glyph モニタ開始 40;
        }
    }

    append
    {
        //beginCommandAppendDefinition (do not touch this bookmark line)
        module = monitors\dumb.exe /std_arg/ ;  // ここは環境によって異なります
        //endDefinition (do not touch this bookmark line)
        module=monitors\accm.exe /std_arg/ ;  // ここを追加 
        button
        {
            sheet = 記号 薬剤 属性 コメント ;
            left = 2508;
            right = 2706;
            top = 1790;
            bottom = 1840;
            background_color = 240 240 240;
            symbol = color 96 96 0;
            symbol = glyph モニタ再開 40;
        }
    }

追加するのは,module = monitors\accm.exe /std_arg/ ; の一行です.
new{ … } と append{ … } の両方に追加してください.new ブロックには,paperChart で「モニタ開始」,appendブロックには「モニタ再開」を押したときに起動されるプログラムを指定します.

以上の設定が終了したら,通常通り paperChart を起動します.「モニタ開始」ボタンが押されると,accm.exe が起動し,Accumil Nからのデータを受信,paperChart にデータが送られます.

動作の確認の上でも,まずは,accm.exe の単独起動で正しくデータを受信できることを確認し,その後に,自動起動するように設定し,paperChartから正しく起動できることを確認してください.うまくゆかない場合は,admin@paperchart.net 宛てに連絡いただければ,可能な限り対応します.

初期設定では,測定されたデータのほぼすべてを処理するため,非常に多くの項目が麻酔記録に送信されます.項目数の変更を行いたい場合,項目名称を変更したい場合は,Accumil.txt を変更する必要があります.
コメントを参考に変更してみてください.’//’ を行頭に付けると,その行はコメントとして扱われ,データの取り込みは行われなくなります.[ITEM]以降に記載される左辺値は,Accumilから送信される項目コードです.左辺値は不用意に変更しないでください.

// [ITEM]
147842=HR					// MDC_ECG_HEART_RATE, 264864
148066=PVCs					// MDC_ECG_V_P_C_RATE
//108=Pauses				// MNDRY_ECG_PAUSE_RATE
//352=VPBs					// MNDRY_ECG_VPB_RATE
//298=Couplets				// MNDRY_ECG_COUPLETS_RATE
//299=MissedBeats			// MNDRY_ECG_MISSED_BEATS_RATE
//302=RonTs					// MNDRY_ECG_P_V_C_RonT_RATE
//151578=RRimp				// MDC_TTHOR_RESP_RATE

150456=SpO2,%		// MDC_PULS_OXIM_SAT_O2, 
149530=PR					// MDC_PULS_OXIM_PULS_RATE
150488=PI					// MDC_BLD_PERF_INDEX
//364=PRart					// MNDRY_BLD_PULS_RATE_ART_ABP

150301=NIBP|s				// MDC_PRESS_CUFF_SYS
150303=NIBP|m				// MDC_PRESS_CUFF_MEAN
150302=NIBP|d				// MDC_PRESS_CUFF_DIA
//149546=PRnibp				// MDC_PULS_RATE_NON_INV

150037=ART|s				// MDC_PRESS_BLD_ART_ABP_SYS
150039=ART|m				// MDC_PRESS_BLD_ART_ABP_MEAN
150038=ART|d				// MDC_PRESS_BLD_ART_ABP_DIA
150017=IBP|s				// MDC_PRESS_BLD_SYS
150019=IBP|m				// MDC_PRESS_BLD_MEAN
150018=IBP|d				// MDC_PRESS_BLD_DIA
150045=PA|s					// MDC_PRESS_BLD_ART_PULM_SYS
150047=PA|m					// MDC_PRESS_BLD_ART_PULM_MEAN
150046=PA|d					// MDC_PRESS_BLD_ART_PULM_DIA